しなやかに生きる

元三大師ー角大師

2020.04.14

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 比叡山横川の元三大師堂でいただける、角大師の御札になります。流行り病や悪い事が家の中に入らないようにと、かつては宗派を問わず、お家の戸口の上に貼られており、もちろん今でも貼られているお家も多いと思います。

 元三慈恵大師良源というお方は平安時代のお方で、比叡山中興の祖、おみくじを作られた方であり、往生要集を書かれた浄土思想の祖、恵信僧都の師でもありました。

 疫病が流行し、元三大師も感染して高熱を出しました。疫病の苦しさを体験した元三大師は、疫病から人々を救うため観念三昧に入られました。するとだんだん、鏡にうつるお姿が鬼に変化されました。 

 その姿を弟子が描き写し、その絵を版木に彫りおこし、お札として刷って、大師ご自身が開眼されたのが、角大師のお札です。

 そして、「この札を人々に配布して戸口に貼り付けるようにすれば、邪魔は近づかず、疫病はもとより一切の厄災から逃れられるであろう」と弟子たちに示されました。 

 鬼の姿で、疫病の鬼を追い払うという慈悲の祈りから生まれたお札です。元三大師は、如意輪観音さまの化身と言われており、ご真言は「ヲンバラダハンドメイウン」となります。

 今、大変不安な時でありますが、病気にかかりそうな気がする、ちょっと体調に不安があるというような時に、応援をいただける気持ちで、角大師のお姿を思い浮かべてお願いしていただくのも一法かと思います。

 

慈光寺の本尊の左側にいらっしゃる元三大師さまです。

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